2015年4月24日金曜日

安全保障は、3つの軸で考える。

安全保障は、3つの軸で考える。X軸は、 x1,x2,x3…として、 たとえば、x1:いわゆる後方支援、x2:邦人救出、x3:離島奪還作戦、x4:ミサイル迎撃、x5:機雷掃海など(なにをやるかについての)あらゆる手段。(多くの種類がある)
Y軸はその場所。 y1.y2,y3,y4とする。Y1:日本の領土領空領海。Y2:その周辺の公海等、y3:日本からは離れた公海等、y4:他国の領土領空領海。
Z軸は、その法理。z1,z2,z3…として、z1:警察権、z2:個別的自衛権、z3:集団的自衛権、z4:集団安全保障(国連等の活動への協力)その他の法理(緊急事態かつ自衛権発動でない自衛隊法95条武器等防護、という正当防衛条項もある、また、サイバー、宇宙は未確定)。集団的自衛権と集団安全保障は言葉は似ているが全く異なる考え方。但し、国際法と国内法で異なる場合がある。(ここが議論になる所。)例えば、北朝鮮から我が国へ向け発射されたミサイルを迎撃することは、実は警察権(x4,y1or y2,z1)。
何が問題か?これまでy1,y2のみで限定(=戦後70年間の安全保障戦略である専守防衛)されていた自衛権発動をy3、y4でも可能になること。つまり専守防衛の否定。
今回の安倍内閣の法案の問題は、日本の防衛と直接関係のない、日本と遠く離れた公海などy3で、自衛権を発動できるように変更すること。ホルムズ海峡の非停戦時の機雷掃海は、これまでであればできなかったが、 y3、y4でも改正法では、z3、z4として可能となる。
なお、専守防衛でも上記の通り、現行、ミサイル防衛、離島防衛、奪還もできる法体系。アメリカ艦船の乗っている多数の日本人の救出=そのアメリカ艦船の防衛は、個別的自衛権。政府の説明では国際法上は集団的自衛権となる場合もあると国会答弁しているが、我が国は法の支配が確立した国であり、国内法優先で構わない。また自衛隊存立の憲法上の根拠13条(9条ではない)からしても個別的自衛権であることはゆるぎない。残る議論はy1,y2でのz3,つまり、日本とその周辺での船舶強制臨検(=国際法上明確な武力行使、国内法で武力行使としないことは可能か?すべきか?)。

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